女皇の帝国〜内親王那子様の聖戦

(作者のHP)
以前に読んだ巫女さんとメイドさんが出てくる戦記物「血闘絶対国防圏 (上) 邀撃の巻 Ginga‐novels」を書いた作家さんの作品で、所謂「萌え戦記」ものの一つ。とは言え、萌えとしての方法論は「侵略を受けた日本に対し、たまたま外遊中だった皇女様が立ち上がる」という良くあるフォーマットなんだけど。ただ、物語序盤にしてあっという間に某国に侵略完了された状態から物語が開始されるのはちょっと斬新だった。普通は、国家間戦闘の最中ってことがほとんどで、負け戦からの奪還というテーマは珍しい。まあ、それ以外はお決まりだけど、明治〜WWIIまでの戦史や外交史を軽くかじっている程度でもネタ元が分かる内容が散りばめられているので、「実際の歴史にIFを混ぜる」というIf戦記物の醍醐味はお手軽に楽しめると思う。