青少年ネット規制法成立

“青少年ネット規制法”が成立、携帯事業者にフィルタリング義務付けなど
基本的には18歳以下の青少年に対するネットフィルタリングの義務づけがメイン。・・・とはいえ、あちこちにあいまい(都合の良い隙間)が有る感じで、今後マスコミや政府がうまく民衆を誘導して何からの事件(今回の秋葉原通り魔殺人事件とか)にかこつけて、より強化&強制&介入の方向に強くしていく姿勢は十分に考えられる。何より、日本の政治は「一度可決した法案を破棄することを極端に嫌う」ため、一度でも「骨組み」が通ってしまったら、あとは政治屋と官僚と思想団体&ロビイストのおもちゃになってしまうのが最悪なのだ。

規制対象は「青少年の健全な育成を著しく阻害するもの」と定義

  • 犯罪もしくは刑罰法令に触れる行為を直接的かつ明示的に請け負い、仲介し、もしくは誘引し、また自殺を直接的かつ明示的に誘引する情報
  • 人の性行為または性器などのわいせつな描写その他の著しく性欲を興奮させまたは刺激する情報
  • 殺人、処刑、虐待などの場面の凄惨な描写その他の著しく残虐な内容の情報

理念は良いんだけどさ。一番目と三番目はともかく、2番目の内容について、今時の18歳以下=高校生が素直に従うとでも思っているのかね。政治家やら官僚の頭の中の「高校生」は、昭和中期頃のイメージなんだろうか。考えもなしに必至に蓋して回るくらいなら、「早い」「早くない」だの「子供ではなく大人の都合&理想だけ」で意味不明の議論を続けるのをとっととやめて、正面から性教育&道徳教育をやってみなさいよ。そう言う情報に触れたときに冷静に判断できる子供を育てようとしなさいよ。無菌状態の生物が、ある日突然外に出されたら、即死することは生物学をかじらなくても常識です。

「施策の推進は、民間における自主的かつ主体的な取り組みが大きな役割を担い、国および地方公共団体はこれを尊重することを旨として行なわれなければならない」としており、具体的にどのような内容の情報を「有害情報」とするかについては民間に任せる形となり、法律では例示にとどめている。また、フィルタリングソフト・サービスの調査研究機関や開発事業者などは、「フィルタリング推進機関」として総務大臣経済産業大臣の登録を受けられるとしている。

「有害情報の具体的な判断は、民間に任せる」と言いつつ、フィルタリング関連の情報は政府関連機関のお墨付きをもらいなさい、と。管理する気まんまんじゃん。しかも、どうせこの手の調査研究期間や開発事業者は政府関係者と支援団体の天下り先であり、大手マスコミや大手団体(大抵バックに宗教&民族団体が付いているけど)がコントロールした上で、さらなる政争の道具になるんでしょ。腐りすぎだろ。
で、まあマスコミの抗議もあって参議院では「政府は配慮しなさいよ。民間に任せなさいよ」という付帯決議を行ったみたいだけど・・・付帯決議には法的拘束力は皆無だよ。今では「押し切られるとメンツに関わるから、ちょっと言わせて、ね(はぁと)」程度の意味しかない。事実、無視しても罰則なんか微塵もない。・・・つまり。まあ、政府はやる気満々ってことでしょう。最悪。