ソフ倫と流通と政治

あちこちの関係者ブログ、野次馬ブログ、政治団体、人権団体系の動きが凄い。エロゲ一つでここまで世の中揺らせるなら、もっとまともなことに力入れて欲しいけど、「死ぬほど力を入れないとなかなか動かない所」より「とってもいじめやすいところを徹底的にいじめて、その後の橋頭堡にする」のは兵法の基本でもある。
さて、鳥山仁さんが今回のことについての情報まとめと見解をまとめていた。
王様を欲しがったカエル |ソフ倫が凌辱ゲーム規制を決意するまでの経緯
なんか思いっきりぶっ叩かれた気分。そう、かなり以前に「成人向け表現のある漫画を規制せよ」という動きがあった。その時は、成人向け漫画(実は当時まだ例のシールもなかった)と「成人向け表現がある”ように見える”漫画」が一斉に綺麗に店頭から消え去った。店の規模に関係なく。その時、自分や他の人も知ったはずだった。「一番強かったのは講談社小学館といった出版社ではなく、トーハン等の大手流通であり、彼等が規制側に回れば、瞬時に全てが終わってしまう」ということを。なのに、今回はすっかり忘れてしまっていた。だから、鳥山さんの

もう、いい加減に規制反対派はこの問題に気がついて欲しい。私は反対活動をしていた初期から言っているが、問題なのはクリエーターじゃなくて流通と小売りなのだ。この2つが「売らない」と言えば、クリエーターにどんなにやる気があっても事実上の規制が成立する。
(中略)
どうして、メーカーに要望書は送っても、流通や小売りには送らないのか? そろそろクリエーター幻想から目を覚ましてくれよ! 売ってるのはクリエーターじゃなくて小売りなんだから、小売りが説得できなければ何にも変わらないんだよ!

の叫びを見たときは、思い切り説教を食らったと同時に、自分のアホさ加減にも呆れてしまった。あのとき、かつてあれほど嫌な想いをしというのに。確かに流通が押さえられたら話にならない。特に今回はソフトハウスのみならず関連会社(オタク向け商売をしている会社、ネット通販、DL販売)も足並みを揃えるらしいので、事実上「商業・同人ともにほぼ同様のレーティングが事実上適用される」という異常事態になりつつある。
ただ、一つだけは言っておきたい。鳥山さんの言うことは間違いない事実だ。ただ、今回の件についての根本的な問題(日本専売のはずの商品をamazonが海外に流通させた)を当事者として提議&議論することもなく、あまりにもあっさりと、しかも異常なまでの速度で収束を図ろうとしているソフ倫側にも大いに問題がある。
今回、恐ろしいまでの速度で規制を進めた背景には、経産省の圧力やら過激な女性人権団体の暗躍だのまで話に持ち上がってきている。もはや、事件の本質を語る者は誰もおらず、ただただ「成人向けメディアの壊滅(将来的には漫画やアニメ、小説にも手を伸ばすことは既定路線)」こそが目的で活動を進める人々の良い餌になってしまっている事実がある以上、これまでのように「ほとぼりが冷めれば…」なんて甘い展開は極めて難しいと思う。彼等は恐ろしいまでにしつこい。この手の過剰な規制団体は、同胞からも唾棄されるほどの存在なのだから。
さて、これからどうなってしまうんだろうか。ネット上に転がる情報の一つには、なんと「6/5から新制度が適用される」という話もある。当分、あちこちの情報から目が離せそうもない。