2020年オリンピック、東京決定

今回のオリンピック招致競争はかなり引いていたので、なんというかこの結果は残念。東北復興を掲げながら、最終プレゼンまで必死になってその被害から目を背けようとしていたことや、結局自分を魅せることを最重要視してた猪瀬都知事にも正直辟易していた。もっと言えば、自分の生活圏において東京オリンピックを熱望していると公言している人は一人もいなかったので、決定と同時に涙を流して喜ぶテレビの映像はものすごい違和感を感じた。*1
東北復興を掲げる以上「国と東京が金を出すから、東北でやろう」なら応援した。原発への風評被害を気にするなら、沖縄と九州で開催すればよかった。だけどそのどちらでもなく東京だった。正直「日本開催はいいけど、なぜ東京?」についての答えが未だに自分の中にはない。
ついでにいえば、今後「オリンピックだから」「海外に恥ずかしいから」の一言でいろんな規制や制限があらゆる分野で進んでいくはずだ。それはお金や土地だけでなく文化や思想に至るまで、だ。最大の被害をこおむるのは、おそらくサブカルチャーだと思っている。「世界と違うこと」を「誇り」とするのではなく「犯罪」と捉えてしまう国ではもう仕方ないのかもしれないけど。南米でのオリンピック開催のためにホームレスや貧民街が一斉に強制撤去されたことは今ではニュースにすらならなくなっていることを思い出す。

*1:待ち望んでいた人には申し訳ないけど。彼らの喜びを否定する気もない。