げんしけん二代目の8(17)

話としては面白いよ、話としては。ただ、当初あった「実際のおたくの感じる心理描写をイヤミなくらいに描いていた」頃のげんしけんと比較すると、かなりファンタジー…というか普通のハーレム漫画になってきて(もちろんそれをメタ的な視点で描いてはいるのだけど)本来の「げんしけん」という作品の有り様からはずいぶん外れてきたな、というのが正直なところ。
ただ、どこかのブログのエントリーにも書いてあったけど(失念しました)、これは90年代迄の「社会的圧力と偏見にあからさまにさらされてきたおたく」と、現在の「周囲に当たり前のようにおたく的環境があるおたく」の差なのだ、と言われてしまうと確かに頷かざるを得ない。ずいぶん前だけど、会社の若い子に「先輩おたくなんですよね、いろいろ教えてくださいよ」と言われた時に反射的に揶揄されていると感じて「確かにそうだけど人に話すようなもんでもないし、あんまりいいことないし」と言ったら「え、おたくってかっこいいじゃないですか。そういう感想良くわからないですよ」と無邪気に回答が来て複雑な気分になったこともあったけど、それもこういうことなのかもしれないなあ。
…ともあれ、こんなモテ期あるならまだ全然ましじゃねえか、班目ェ!!!