けものフレンズ

今季終了第三弾。奇跡のバランス。
原作ゲーム未プレイ。「IQが溶ける」という評判を聞いて「日常癒し枠で評判なら見ておこう」と思って確か第4話あたりから見始めた気がする。で、「低予算・少人数」を容易に想像させるフルCGと、確かにのほほんとしたているけど、ところどころに「文明崩壊」「人類滅亡」「自分を知りえないヒト」などと崩壊後SFを彷彿とさせる雰囲気が感じ取れて、「もしかして、これってすごいのでは」とも思いながら見続けた。
結果としては、「癒し」「SF」「動物」の住みわけが意図的ではないにせよ見事になされていて、いずれかの要素に気が付かなくても十分に視聴に耐えうる内容といえた。ラス前のエンディングのクリフハンバーぶりは、「IQが溶ける」とは程遠い盛り上がりでその後の一週間で最終回がどうなるかを想像するのが非常に楽しかった。
この作品のすごかったところが、単なる動物擬人化にとどまらず、ちゃんとCM前に実際の動物園の飼育員にインタビューして、実際の動物のことを説明させたこと。普通こんなことはEテレ朝の幼稚園児向けの番組でもなければやらない。しかも、作中の動物の生態(?)や特徴が、行動・衣装にしっかりと反映されていて「適当に作っているように見えて実はそうじゃない」という職人技的な内容であったことも特筆すべきと思う。
元々地味だったところに成功が来てしまったので、いつか来るであろう二期(またはそれに類する何か)がちょっと心配ではあるけども、でもこのスタッフなら良い作品にしてくれると思う。時代性を問わない内容だから、またじっくりと続きを作ってほしい。