探査機はやぶさ

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20060601ddm041040043000c.html
JAXAHP(ISAS | 2006年5月末現在の「はやぶさ」探査機の状況について / トピックス)より

その後、連休前から連休後にかけて、2台のイオンエンジンB、Dの駆動試験を実施しました。試験結果は、良好で、放電状態も問題のないことが確認されました。性能もイトカワ到着前と変わりありません。エンジンC は、個性として低温時には加速電源が発振気味になることや、TWTAの起動特性に温度依存性があり、探査機が近日点付近に再度近づく来年1月付近まで、運転試験を延期することにしました。問題はないと考えています。(ボールド部分はこちらで加工)

「(イオンエンジンが)生きてる!生きてる!!生きてる!!!」(by白拍子三曹〜よみがえる空(この場合は宇宙か?))
いやあ、もう何というか「凄い」の一言しか出てこない*1はやぶさの悪運の強さは天下一品だし、驚異の1bit通信からここまで回復させたJAXAはやぶさの運用担当者の根性と底力にはひたすら脱帽。そしてもう一つ、満身創痍に至ってもなお地球帰還の希望を捨てずにいられるだけの機体を設計し、部品を作り、組み上げた全ての職人さんや工場担当者の皆さんも素晴らしすぎる。「俺はあのはやぶさを組み立てたんだ」と胸を張って言えるはず。
すでにあちこちで言われているように「はやぶさ」自身のミッション達成度は満点を遙かに超えたところにあります。ですので「もう十分」とも言えるわけですが、それでもなおここまでやれているのです。日本の宇宙開発の歴史に残る(そして日本の国威発揚も)ミッションになることはすでに約束されているでしょう。もちろん前述のJAXAの広報にもあるように

探査機は、とても正常な状態ではないため、帰還も楽観的ではありませんが、今後も精一杯、努力をして参ります。(「はやぶさ」プロジェクトマネージャー 川口淳一郎

という状況ではあるのですが、ここまで来たらなんとしても地球帰還軌道に乗って2010年6月に還ってきて欲しいと心の底から祈念するばかりです。*2 *3

*1:少年ジャンプの連載漫画だってここまでのお膳立てはやれまい。なんというか、過去のロボットアニメやSFアニメの名台詞が色々当てはまる現実の探査機ってのもいろんな意味で凄い

*2:あと、「はやぶさプロジェクト」が、米国の"National Space Society"から"Space Pioneer Award"を授与していたそうです。おめでとうございます。・・・日本ではまるで評価されていないのが悲しすぎるなあ。

*3:今回のこの動きを記事にしたのは毎日新聞だけ?・・・相変わらず成功には無関心なマスコミだ