境界線上のホライゾン

境界線上のホライゾン

今期開始第二弾。「興味あるんだけど原作読んどいたほうがええ?」>「むしろ読んどけ」と言ってくれた友人に感謝の言葉を。
原作既読。第一巻(上)を読んだときは「いつまで経っても世界設定説明が終わらない…って、もう上巻終わりやん!」「登場人物どんだけいるんだよ!」と軽くパニックになりつつ学習したおかげかアニメ第一話は落ち着いてみることが出来た。が、やっぱりこの説明をテレビ30分枠に収めるのはいかなサンライズとは言え無理だったようで*1。繰り返し見て画面の情報量を拾ってゆく手法(つまり昔のオタクの視聴方法)で見て行けばもう少しマシにはなる…マシで止まるけどね、それでも。原作者とがっちりタッグを組んで完全再現を目指そうという方向性はべつにいい。実際、それだけのことをやろうとしているのは「原作既読者」ならわかる絵作りになっている。一回通しで見た後、コマ送りでゆっくり眺めて「ほお」と唸るだけの情報量もある。
しかし、だ。本作がテレビ初見の人はぶっちゃけかなり厳しいぞ、これは。だって絵面だけを見ると『奇形爆乳美少女集団&その他と先生が走って戦って終わってしまった』んだから。その間になにやら「ごちゃごちゃしたことをしていた」ことは見えるけどそれが何なのかわからんし(厨二病的テキトー設定にしか見えない)。これだけ見れば、本当に「脳みそ使ってない萌え系ラノベ」でしかない。アホらしい、と逃げる人がいても引き留める術もない。「どれも緻密な設定があるんだよ〜」と既読者が言うのは構わないしそれは事実なんだけど、作品として初心者を引きつけるだけのつかみが足りないのはどうしようもない。多少改変をしてでも、「テレビアニメ」としての強烈な何かの掴みを入れるべきだったんじゃないのかなあ。真マジンガーみたいまで遣る必要はないけどさ(苦笑)。
ということで、少しでも興味が出たなら、ネタバレになるとはいえ「第一巻(上)」だけは先に読んでおくことを強く薦めておく。ネタバレを気にしていたら、おそらくアニメが終わるまでに(いつまでやるかしらんけど)全体把握ができるかどうかはかなり厳しいから。余計なことに悩むくらいなら読め読め。一言言っておくと、この作者は超「設定マニア」であり、その設定を活かすために副次的にキャラを作るような感性っぽい。「まず世界があって、次に人」。だから、マジで先に世界設定把握しておくことを強く推奨。
しかし、サンライズはどこまで付き合うつもりかねえ。原作はまだまだ当分終わりそうもないけど、おそらく本作は「変則X期」を導入して追っかけるだけ追っかけるはず。普通で言えば、第一期は1クールで「第一巻上下」で締めるのが通常だけど、そもそも1クールで終わるかどうかわからんしねー。
ついでに突然のおっぱいフラッシュは色々不自然にも程がある(笑)。テレ東系列での放映ならAT-Xに展開して光なしが見れたんだろうけど…まあハイレグ&黒スト&太もも好きの皆様には十分ではあると思われますがね(おい)。
そうそう、あと茅原実里のOP。やっぱ作曲家の皆さんは、彼女の張りのある声で叫ばせて緊張感のある曲を歌って欲しいのかなあ。こういう曲調を歌うこと多いよね。ついでに「アデーレ」役の大橋歩夕さん…エイラの声を想像してたから「あれ棒読みじゃねえ!」と変な驚き方をしてしまった。第一巻のアデーレ&武蔵王のエピソードは大好きだからしっかり頼むぜ!

*1:EDでざっくり説明はしているし、当面はそれだけでも良いと思うけどさ。