ストラトスフォーアドバンス完結編(2)


長きに渡るストラトス・フォーシリーズもついに終了。とても好きな作品だったから、とても感慨深く少し寂しい。勿論問題もあり・・・というとアレだが、もり監督作品にありがちな不満はやはり本作でも残っていて、端的に言うと「尻切れトンボ、風呂敷を畳み切れていない」ということ。確かに元々のテーマが「四人の少女の成長物語」なのだから、その観点で言えばひとまずの大団円とも言えるのだけど、そのために用意した舞台設定があまりにも大きすぎて、そこの片付けが終わらないまま終了となるとどうにも締まらない。少なくとも完結編は+30分・・・悪くてもCパートは欲しかった、ホント。(続編向けの伏線とムリヤリ思えないこともないけど)
とはいえ、スタッフが本気で趣味に走り視聴者もそれについてくるだけの魅力があった作品であったことには違いない。そうでなければ、原作もなく爆発的好評であったわけでもないのに、TVシリーズ終了後でもDVDシリーズが延々と続くはずがない。私自身も最初はパンチラとちょっとしたメカ分補充のつもりだったのが、すっかり飛行機や管制側に魅せられてしまったクチ(ロケットエンジンの燃焼試験がアニメになるとは思わなかった)。おまけに(仮にも)美少女アニメだというのに、初期こそ声優さんも少し出ていたけど後期になると「ひたすらヒコーキ好きのオッサンがウンチクをだべりまくるだけという前代未聞の映像特典」の山で大笑い(そして少し羨ましい)させていただいたとても貴重な作品とも言えた。
そういう意味でも制作者・視聴者共に本当に幸せな作品であったと思う。・・・願わくば、何らかの形で続編が出てくれることを心より祈ります。