東京都条例による表現規制

ぼーっとニコニコ動画を見て回っていたら、こんな物が。
[緊急!]事業仕分の裏で行われていた二次規制[東京都条例]

東京都の意見募集の告知はこちらから。素案等へのリンクもここにある。そして答申素案はこちら。(PDF文書)
いつの間にかに都がこんな「児童ポルノ法案」をさらに強烈にしたような条例案を検討してパブリックコメントを募集していたとは。しかも「都道府県がパブコメ募集」なんてことをすること自体知っている人は極々少数派ということもあり、ほぼだまし討ちに近いと思われる。おまけに、締め切りは12/10(木)…ってもうすぐやん!
「東京の話」と思う人も多いだろうけど、出版やネットメディアの主要会社の大半は東京地区に集中していることに注意。つまり、東京で今回のような「極端な倫理意識を盾にして」極めて厳しい表現規制が敷かれることは、そのまま全国のメディアでも同様の結果が現れる。それのみならず「東京がやったんだから」と追随する都道府県は必ず出てくる。「どこかがやったから、うちもやる」というのは、日本政治家の悪い習性だ。それゆえに、規制反対派は注意しなくてはいけない。
こういう動きがある場合、必ず見に行くサイトが二つ。カマヤンさんと鳥山さん。互いに主張や考え方は相容れないところが多いようなのだが、それゆえに色々な見え方ができるのは怪我の功名か。
カマヤンさん>「東京都青少年問題協議会」パブコメに、以下送った。 - カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記
鳥山さん>王様を欲しがったカエル |『第28期東京都青少年問題協議会答申素案及び都民意見の募集について』には二段階攻勢で対応をお願いします。(上編)
さて、ざっと素案を読んでみた…が、ちょっと酷すぎる。規制至上主義者、ないしは「自分が理解できない、ないしは自らの倫理観念と相容れない物はすべて悪」と徹底的に断じている内容でしかない。それこそ、何かの恐怖に怯えているようにさえ見ててしまう。確かに部分部分では「なるほど」と思うようなことは書いてある箇所もあるのだが、それすらも総論としてみた時にはそれらが単なる撒き餌でしかないことが明白。彼等が言う「青少年の健全育成と保護」のためには、ありとあらゆる制限が認められると言わんばかりの強権・独裁・狂信的な内容にはもはや「ゾッとした」という言葉しか出てこない。
ほとんど時間がないとは言え、これはしっかりと意見を送らないといけない*1

*1:行政主体のパブコメの無力さ(=都合の良い結果は「国民の意思」となり、都合の悪い結果は「参考までに聞いただけ」となる事実)は痛感しているけど、今はこれしか方法がないし。