『「表現の自由」への規制を許すな! ―東京都青少年条例の改悪に反対』に行ってみた

出版労連の都条例反対集会 - Togetterまとめ
出版労連主催だけあって、先日の豊島公会堂の聴衆とはうってかわって年配の方が多い印象。人数も最終で86名前後という話もあって(とはいえ、部屋の席は8-9割方埋まっている感じ)、落ち着いた雰囲気だった。藤本由香里さんの説明はかなり条例や情勢に突っ込んでいた感じがする。田島教授は「都条例が出てきた意味」を俯瞰でご覧になっての提言であり、この手の視野狭窄に陥りがちなテーマに対して、貴重なご意見だったと思う。
なお、参加していた都議は、民主吉田都議・西沢都議、共産吉田都議(総務委員)。

  • 状況は余談を許さない。ただ、反対運動(市民・業界)の影響は出ている。
  • 自公は都知事の発言で混乱中。おそらく都の案をそのまま丸呑みするだろう。
  • 都は、案を引っ込めることはない。ただ修正しているヒマもないので結局原案ママを出してくるのではないか。
  • 民主、生活ネットは反対に理解していただいている。民主は修正案を提出予定(廃案にすると将来のリバウンドが恐ろしいため、「自公も賛成した」という既成事実を作りつつ、骨抜き修正の方向を狙っているっぽい)。
  • 共産は絶対に反対。民主の修正案については「根本的な問題が潜在している以上、修正ではなく廃案を」というような考え。
  • 社会情勢が「遮断の思想」と「純粋培養(無菌)社会」に向かっている。しっかりした議論が必要。(京都での「寛容と不寛容」につながる話)
  • 都条例単独で考えてはいけない。これは児童ポルノ法改正に直結しており、都条例の結果は想像以上に今後の「表現規制」や「単純所持」(社会的不寛容/ゼロ・トレランス)の国としての方向性を定めてしまうだろう。
  • あまり話題になっていないが、ネットフィルタリングの方が深刻。子供の知る権利の剥奪のみならず、容易に世論誘導が出来てしまう(検索結果の順番を少し弄るだけで可能)。
  • 前田教授の名前が出る度に会場が笑いに包まれる。ただ、そんな人物がこの条例をリードしているのが深刻な問題では。